共同売店とは?
共同売店とは?
集落の住民が共同で出資し、運営をする売店のことです。
平たく言えば、「ムラのみんなでお金を出し合って、作って、運営しているお店」ということができます。
共同売店に置かれる商品としては、食品や生活雑貨等が多く、コンビニにある商品に近いものがあります。
1906年に国頭村奥集落で始まった「奥共同店」が共同売店の最初です。
共同売店が注目される理由
近年になって、共同売店の仕組みが注目されています。
共同売店には、単純に購買機能だけでなく、以下の点に注目が集まっています。
- 買い物支援
- コミュニティの場
- 地域内経済循環
「買い物支援」:国内の過疎高齢化地域では様々な「買い物支援事業」が実施されていますが、そのモデルケースとして共同売店が取り上げられることがあります。
「コミュニティの場」:共同売店は地域の「憩いの場」になっていることがよくあります。公民館に隣接していたり、一体化している店舗も多くあります。
「地域内経済循環」:地域住民が共同出資しているという仕組みから、地域住民は地域の共同売店で消費をするという生活スタイルになっており、地域内で経済が循環するようになっています。特に、離島の共同売店などは、地域内循環が顕著です。
共同売店の課題
共同売店には先進性や注目される点も多々ありますが、一方で課題もあります。
課題には以下の点があげられます。
- 人口減少、過疎化、高齢化
- 生活様式の変化
「人口減少、過疎化、高齢化」:集落の人口減少によって、共同売店の利用者だけでなく、出資者、運営者が減少し、共同売店を存続されることが難しくなっています。現に閉店していく共同売店も後を断ちません。
「生活様式の変化」:経済発展していく中でヒト・モノの往来が容易になり、共同売店の存在感は以前に比べ、薄まっていきました。コンビニ・スーパーの進出やネット宅配サービスなどにより、安価に誰でも商品を手に入れることが可能になり、地域住民の生活様式も変化していきました。
共同売店の今後
共同売店には、単に商品を売るだけでなく、「買い物支援」「コミュニティの場」などの付加価値があります。
そのような付加価値について、地域や行政がどのように考え、サポートしていくのかというのも今後の課題と言えます。