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不真正連帯債務とは?わかりやすく解説

不真正連帯債務とは?

通常の連帯債務と比べ、債務者間のつながりが薄い債務のことです。

不真正連帯債務は、債務者の1人に生じた事由が他の債務者に影響を及ぼしません。

不真正連帯債務の具体例として、わかりやすいもので言えば、「不倫によって生じた債務」があげられます。

「不倫によって生じた債務」は、不貞行為をした配偶者と不倫相手の両者が不真正連帯債務を負うことになり、慰謝料を支払います。

その他、不真正連帯債務の具体例には、以下のものがあげられます。

  • 社員の損害を発生させた場合、社員と使用者が負う損害賠償債務
  • 共同不法行為による損害賠償債務

ちなみに、民法改正後、連帯債務の絶対的効力事由が限定され、かつ求償のルールをすべての連帯債務に適用するとしているため、連帯債務と不真正連帯債務の区別は無用と解されています。

参考条文

第四百四十二条(連帯債務者間の求償権)
連帯債務者の一人が弁済をし、その他自己の財産をもって共同の免責を得たときは、その連帯債務者は、その免責を得た額が自己の負担部分を超えるかどうかにかかわらず、他の連帯債務者に対し、その免責を得るために支出した財産の額(その財産の額が共同の免責を得た額を超える場合にあっては、その免責を得た額)のうち各自の負担部分に応じた額の求償権を有する。
2 前項の規定による求償は、弁済その他免責があった日以後の法定利息及び避けることができなかった費用その他の損害の賠償を包含する。
第四百四十五条(連帯債務者の一人との間の免除等と求償権)
連帯債務者の一人に対して債務の免除がされ、又は連帯債務者の一人のために時効が完成した場合においても、他の連帯債務者は、その一人の連帯債務者に対し、第四百四十二条第一項の求償権を行使することができる。

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