法律

「水俣病事件/公訴権濫用(最高裁昭和55.12.17)」をわかりやすく解説。

事件の概要

水俣病患者Xは公害の被害補償を求めて、

チッソ本社に赴くも従業員らと喧嘩になり、

双方が負傷した。

 

会社側は全員不起訴となったが、Xらは傷害罪で起訴。

1審はXら有罪。

2審は公訴棄却。(不公平な訴追により公訴権が濫用)

検察官は上告。

判決の概要

上告棄却。

  • 検察官の裁量権の逸脱が公訴提起を無効とする場合があることを否定することはできないが、公訴提起自体が職務犯罪を構成するような場合に限っては、無効となり得る。
  • 本件では、原判決を破棄して、執行猶予付き罰金刑を復活させなければ「著しく正義に反する」ことになるとは考えられず、刑訴法411条を適用すべきと認められない。

事件・判決のポイント

  • 刑訴法411条に該当しなければ、上告棄却となります。

関連条文

刑事訴訟法第411条

上告裁判所は、第四百五条各号に規定する事由がない場合であつても、左の事由があつて原判決を破棄しなければ著しく正義に反すると認めるときは、判決で原判決を破棄することができる。

一 判決に影響を及ぼすべき法令の違反があること。

二 刑の量定が甚しく不当であること。

三 判決に影響を及ぼすべき重大な事実の誤認があること。

四 再審の請求をすることができる場合にあたる事由があること。

五 判決があつた後に刑の廃止若しくは変更又は大赦があつたこと。

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