法律

「捜索時の写真撮影と準抗告(最高裁平成2.6.27)」をわかりやすく解説。

事件の概要

Xには建造物侵入未遂の嫌疑がかけられ、

そのことについて、捜索差押許可状が発布された。

捜索差押許可状には、差押えるべき物として、

  1. 本件犯行を計画したメモ類
  2. 被疑者Xの生活状況を示す預貯金通帳、領収書、請求書、金銭出納書、日記帳

との記載があった。

捜査官らはXの家宅捜索を実施。

その際、居間内で

  • 印鑑、ポケットティッシュ、ひげ剃り機、背広

を撮影した。

Xは、

  1. 本件捜索差押えは違法であるとして、差押処分の取消し
  2. 写真撮影自体も違法である(ネガ及び写真の廃棄又は返還を求める)

として準抗告を申立てしたが棄却。

Xが特別抗告。

判決の概要

抗告棄却

  • 写真撮影はそれ自体は検証としての性質を有する。
  • よって刑訴法430条2項の準抗告の対象となる「押収に関する処分」には当たらない。
  • したがって、撮影により得られたネガ及び写真の廃棄又は申立人への引渡しを求める準抗告を申し立てることは不適法であると解する。

事件・判決のポイント

  • 写真撮影は、「検証」であって「押収」ではないとのことです。

関連条文

刑事訴訟法第430条 

検察官又は検察事務官のした第三十九条第三項の処分又は押収若しくは押収物の還付に関する処分に不服がある者は、その検察官又は検察事務官が所属する検察庁の対応する裁判所にその処分の取消又は変更を請求することができる。

② 司法警察職員のした前項の処分に不服がある者は、司法警察職員の職務執行地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所にその処分の取消又は変更を請求することができる。

③ 前二項の請求については、行政事件訴訟に関する法令の規定は、これを適用しない。

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