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現実の悪意の法理とは?わかりやすく解説

現実の悪意の法理とは?

公人が表現(マスコミ報道など)の対象である場合、行為者が

①表現の事実が虚偽と知って、又は②虚偽か否かを無謀に無視して表現行為に踏み切った

ことを原告が立証しない限り、私法上の名誉毀損の成立をみとめないとする考え方です。

アメリカで採用されている法理であり、日本では現在でも被告側に真実性の証明義務があります。

(アメリカでは名誉毀損による損害賠償額が高額になるため、原告に証明義務があると考えられています)

表現者側の認識の問題で、「現実について悪意の認識があるかどうか」という問題であるため、「現実の悪意の法理」と言われています。

判例

「現実の悪意の法理」が問題となった判例には、札幌病院長自殺事件、北方ジャーナル事件があり、札幌病院長自殺事件では次のとおり判示されています。

札幌病院長自殺事件
国会発言において国の損害賠償責任が肯定されるためには、
①国会議員が職務とかかわりなく違法な目的をもって事実を摘示し、あるいは、
②虚偽であることを知りながらあえてその事実を摘示する
など、国会議員がその付与された権限の趣旨に明らかに背いてこれを行使したもの
と認め得るような特別な事情があることが必要

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