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公信の原則とは?わかりやすく解説

公信の原則とは?

公信の原則とは?

公示が存在する場合に、公示を信頼して取引した者に対して、公示と同様の権利状態があったとして、保護をする制度のことです。

民法192条で規定されている「動産の即時取得」については、動産の占有(公示)を信頼した者を保護しており、公信の原則を採用しています。

民法第192条(即時取得)
取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。

登記には公信力がない

ちなみに、登記には公信力がなく、登記を信じただけでは権利は取得できないことになっています。

民法第177条(不動産に関する物権の変動の対抗要件)
不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

参考までに、ドイツでは不動産登記に公信力が与えられており、無権利者が登記を書き換えて土地を売却した場合には、登記を信頼して土地を購入した者は、土地を取得することができます。

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