一物一権主義とは?
1つの物権の客体は、1個の独立物でなければならないという原則のことです。
具体的には、次の例があげられます。
- 自動車の所有権は1台について及び、1/2ということはない
- 1つの不動産に所有権は1つしか存在せず、複数は存在しない
ただし、いずれの場合も、複数が共有することはあり、共有持分権を持っている状態は、一物一権主義に反しないとされています。
一物一権主義の趣旨としては、以下の二点です。
- 通常は、数個の物の上に一個の物権を設定するだけの必要性がない
- 数個の物に一個の物権を認めても公示が困難である
上記の趣旨から、例外的に「社会的必要性があり、公示方法があれば」、一物一権主義の趣旨に反しないことが認められています。