コラム

ダメな公務員の諸条件〜組織に染まり、市民感覚を失う〜

市民感覚を持たない公務員

公務員にとって市民感覚を持つことはとても大事です。

公務員になりたての頃は、市民感覚を持っている人も多いのですが、組織に長年所属していると組織に染まり、感覚は麻痺してきます。

具体的な事例を通じて検討していきます。

夫婦喧嘩が激しくなり、110番通報した事例

深夜に激しい夫婦喧嘩があり、夫から妻に暴力があったため、妻が警察に110番通報をしました。

深夜遅くに現場に着いた警察は、5人もいたということです。

そして、現場に来た警察官は、寝ている2人の小学生の子どもを起こして、服を全て脱がし、アザがないかどうかの確認をしたということです。

警察を呼んだ妻も体を全てチェックされた子どもも大きなショックを受けました。

本事例の問題点

一番の問題は、警察の融通のきかない対応です。

110番通報があったとはいえ、警察官が4人家族の家に5人も駆けつけるのはやり過ぎです。

駆け付けたとしても、車内で待機するなどの方法もあったかと思います。

また、今は全国的に児童虐待の問題が注目されています。

子どもの面前での夫婦喧嘩を確認した場合に、

子どもの身体にアザがないかの確認をすることになっているということです。

本事例の原因分析

なぜ、こういったことが起きるのでしょうか?

原因の一つに、「警察の融通のきかなさ」がありますが、なぜ警察は融通がきかないのでしょうか?

それは、「自身の保身しか頭にない」からです。

相手の人、一般市民の立場に立って考えれば、「されて嫌なこと」が何かは分かるはずです。

しかし、その「されて嫌なこと」をするのは、

「何かあった時に、自分に責任が問われる」ことを

避けたいという心理があるからです。

相手の人の精神的苦痛、心の傷については考えていないのです。

本事例では、母はとても大きなショックを受け、精神的苦痛を受けました。

また、子どももとても大きなショックを受けました。

子どもの虐待を疑って、身体チェックをすることで、

子ども自身大きなトラウマになったと言います。

状況判断して、時間帯や家庭環境から、一律のチェックをするのではなく、

翌日学校に確認を依頼するなどの方法もあるかと思います。

そういった融通のきかない対応も、全ては「自身の保身」が最優先されるからなのです。

「公務員失格」な理由

一般市民感覚を失っている公務員は「公務員失格」です。

公務員の仕事は、「地域住民がより良く生活すること」にあります。

ここでの警察官の対応は、そのことを全く実現できていません。

「安全安心な地域社会を築く」のが、警察官の役割とも言えますが、「深夜に寝ている子どもを叩き起こして、服を全て脱がせること」は、果たして「安全安心な地域社会を築く」ことにつながるのでしょうか?

その場では、子どものアザがなかった→「安全」とこの警察官は思うでしょう。

それは、この警察官がその場で安全と思うだけで、この家族は逆に安全安心な生活を害されたということができます。

おそらくこの家庭の母は、何か暴力事件が家庭内で起きても、警察に連絡することは二度とないと思います。

何かあった時の110番なのに、何かあった時に110番できないのは、母にとって「安全安心な暮らし」と言えるのでしょうか?

その場だけでなく、これから先の暮らしも見据えた上での「安全安心な生活」を守らなければ、仕事をしたことにはなりません。

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