自治体の「財政状況」公表に注意!
某自治体の住民向け広報紙には、「財政状況について」ということで、次のような説明があります。
駐車場事業特別会計:歳入決算額 1億5千万円、歳出決算額 2千万円
差し引きは、1億3千万円です。
めちゃくちゃ儲かっている!と感じます。
・・・しかし、これがウソなのです。
というのも、この駐車場事業の経営実態はなんともひどいものになります。
この駐車場は、役所横にあり、市内でもかなりの高値がつく場所にあります。
そこで何百台も車を停めれるキャパがあるのにも関わらず、日中空きスペースが目立ちます。
お金を払って停めたいという地域住民も多いのですが、
管理人に話を聞くと「キャパの9割が埋まっているから、これ以上、停めさせることはできない」と言います。
そこでの損失額は、ざっと見積もっても年間数千万円に上ります。
多額の損失をしている実態
さらに、管理そのものに問題があります。
日中、出入口に管理人を置いているのです。
しかもその管理人、市の非常勤職員。
する仕事といえば、駐車場の契約者かどうかの確認のために、出入口でカードを持っているかの確認をすることぐらいです。
あとは、暇そうに読書をしています。
これで、終日過ごすため、「読書をして、給料をもらえる」とても美味しい仕事になっています。
歳出決算額の年間2千万円は、この読書している職員の人件費です。
今の時代、出入口に入退場の機械を設置すれば、こんな無駄な管理費はかかりません。
よって、一見儲かっているように見える「事業会計」ですが、実は年間数千万円から億近くの損失をしているのです。
実態がわからなければ、絶対に儲かっている!と思ってしまいますよね。
巧妙なウソに引っかからないように、実態を把握するように心がけましょう。