組織における「管理職の役割」というのは重要なものがあります。
特に、役所のように巨大な組織になればなるほど管理職の重要性は増します。
ここでは「管理職の役割」について記載したいと思います。
・・・というのも、自分が所属する役所は、実感値として「組織が機能不全に陥っている」ように感じ、その要因として「管理職の在り方」が影響しているように感じるからです。
病気休職者、若手離職者が増加していますし、若手職員の仕事に対するモチベーションが低下していることを肌身で感じます。
そしてリーダーが悪いというより、組織の構造に問題があるように感じます。
組織の問題は、管理職が機能すれば、解決するものも多々あります。
管理職の役割とは?
「管理職の役割」については、書籍や研修、ウェブ上の記事など様々なところで言及されています。
代表的なものを列挙すると以下のようになります。
- 組織マネジメント
- 部下の育成
- トップとの橋渡し
そして、さあ周囲を見渡してみるとこれらが一つもできていない管理職がとても多いのです。
組織マネジメント
管理職としては自分のチーム(所属)のマネジメントが求められます。
業務の分担だけでなく、メンバーが能力を最大限発揮し、チームとして高いパフォーマンスが出せる「環境」を作るのが管理職の役割です。
無理矢理残業をやめさせたところでそれはマネジメントできているとは言えません。
残業しなくて済む「チームづくり」をする必要があります。
部下の育成
僕はこれが最も大事なことだと思いますが、これができている管理職は見渡す限り、ほぼいません。
結局、「部下の育成」ではなく「自身の保身・昇進」しか考えていない管理職ばかりです。
「部下の育成」とは、部下を対等に扱い、成長できる環境を作ることです。
例えば、トップに事業の説明に行く機会があったとします。
その際、説明は担当者に任せ、見守る姿勢が必要です。
トップからの指摘が入ればフォローする、終わった後は「ほめる」、これだけで十分です。
そうすれば部下はモチベーションが保てますし、成長していくでしょう。
多くの管理職にありがちなのが、「おれがおれが」で説明することです。
そして、部下に説明させてもトップから指摘が入れば、「だから言っただろ」的な反応を示す管理職がかなりいます。
「・・・お前、どの立場だよ・・・」
部下はやる気を失います。
自分のことしか考えていない人に「部下の育成」なんかできません。
トップとの橋渡し
前述のダメな管理職の例も「あるある」です。
それも日頃からトップとの間にコミュニケーションが不足していることが要因としてあげられます。
その場しかないため必死になるのです。
トップとまめにコミュニケーションをとっていれば、事業説明が「管理職のアピールタイム」にならなくて済むはずです。
トップと部下との橋渡しの役割を持っていることを管理職は忘れないようにしなければいけません。
最後に
組織が機能不全に陥っている場合、多くは管理職に問題があります。
管理職を評価する際も、特に「部下の育成」などをきちんと評価できる組織にすれば、管理職は変わらざるを得ないのではないでしょうか?
下っ端職員からみて、機能不全の組織の中で「管理職が本来果たすべき役割は何か」を整理しました。
管理職の方々は、部下からのメッセージと思って、本記事を読んでいただけると幸いです。