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鑑定留置とは?わかりやすく解説

鑑定留置とは?

刑事手続で、被告人・被疑者の精神状態や身体の鑑定を行うために、病院など適切な場所で拘束することです。

捜査機関は鑑定の必要がある場合に、被告人・被疑者の留置を裁判官に請求しなければなりません。(刑訴法224条、167条)

その上で、裁判官が鑑定留置状を発布し、被告人・被疑者を留置することとなります。

裁判所が必要と考えた場合、留置期間の延長・短縮も認められています。

勾留されている場合は、鑑定留置の間、勾留の執行は停止されますが、勾留の効力は消滅しないとされています。(最判昭28.9.1)

参考条文

刑事訴訟法第167条 被告人の心神又は身体に関する鑑定をさせるについて必要があるときは、裁判所は、期間を定め、病院その他の相当な場所に被告人を留置することができる。
② 前項の留置は、鑑定留置状を発してこれをしなければならない。
③ 第一項の留置につき必要があるときは、裁判所は、被告人を収容すべき病院その他の場所の管理者の申出により、又は職権で、司法警察職員に被告人の看守を命ずることができる。
④ 裁判所は、必要があるときは、留置の期間を延長し又は短縮することができる。
⑤ 勾留に関する規定は、この法律に特別の定のある場合を除いては、第一項の留置についてこれを準用する。但し、保釈に関する規定は、この限りでない。
⑥ 第一項の留置は、未決勾留日数の算入については、これを勾留とみなす。

第167条の2 勾留中の被告人に対し鑑定留置状が執行されたときは、被告人が留置されている間、勾留は、その執行を停止されたものとする。
② 前項の場合において、前条第一項の処分が取り消され又は留置の期間が満了したときは、第九十八条の規定を準用する。

第224条 前条第一項の規定により鑑定を嘱託する場合において第百六十七条第一項に規定する処分を必要とするときは、検察官、検察事務官又は司法警察員は、裁判官にその処分を請求しなければならない。
② 裁判官は、前項の請求を相当と認めるときは、第百六十七条の場合に準じてその処分をしなければならない。この場合には、第百六十七条の二の規定を準用する。

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