客観訴訟とは?
客観訴訟とは?
客観訴訟とは、行政活動の違法性を争うことが認められた訴訟のことで、行政事件訴訟の一類型になります。
(行政事件訴訟は「主観訴訟」と「客観訴訟」に分類されます。)
行政訴訟であっても、原則は民事訴訟と同様「個人の権利・利益の保護」が目的としてあります。
しかしながら、行政活動の適法性の確保や法秩序の維持を図ることの必要性から、「客観訴訟」が認められています。
法律に定めのある場合に、訴訟提起が許容されています。
客観訴訟には、
- 民衆訴訟
- 機関訴訟
の2種類があります。
民衆訴訟
民衆訴訟とは、国や公共団体の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟のことです。
例として、以下のものがあげられます。
- 選挙に関する訴訟(公職選挙法)
- 住民訴訟(地方自治法)
機関訴訟
国や公共団体の機関同士で生じた権限の有無などの紛争解決のための訴訟のことです。
本来、行政内部の紛争であるため、「法律上の争訟」に該当しませんが、客観的第三者の判断を求めることの必要性から、機関同士の訴訟を認めています。
例として、以下のものがあげられます。
- 市町村の境界に対する知事の裁定について、知事・市町村間の訴訟
- 国の関与に関して、地方公共団体による取消訴訟(例:沖縄の公有水面埋立承認処分取消しに関する争い)