事件の概要
2016年6月、宮城県岩沼市の市議会議員Aが、議会運営委員会に出席。
同じ会派議員が処分を受け、陳謝文を読み上げたことについて、
「(陳謝文で)読み上げられた中身は真実とは限らない。」と擁護した。
この発言などを理由に9月定例会の23日間の出席停止とされ、議員報酬も約27万円減額された。
元市議会議員Aは、市議会から受けた出席停止処分の取り消しなどを求めて岩沼市を提訴。
判決の概要
上告棄却。
「地方議会の出席停止の適否は、司法審査の対象となる」
60年ぶりに判例変更されました。
事件・判決のポイント
これまでは、地方議会の処分については、1960年に最高裁で
「出席停止は内部規律の問題として裁判で扱うことが適当ではない」
との判断がされていました。
簡単に言えば、「地方議会の出席停止処分は、司法審査の対象外」だったのです。
その判例が今回60年ぶりに覆りました。
本判決により、地方議会の濫用的な懲罰の是正も期待されます。