法律

「起訴状への全文引用(最高裁昭和33.5.20)」をわかりやすく解説。

事件の概要

Xは業者に対して、脅迫文のある内容証明郵便の発送をし、45000円を交付させた。

Xは恐喝罪で起訴された。

起訴状には郵便文書の内容が全文引用されていた。

1審、2審ともにX有罪。

Xは上告。(起訴状の記載は起訴状一本主義に反すると主張。)

判決の概要

上告棄却

  • 公訴事実によれば郵送強迫文書は加害の通告の主要な方法であるのに、趣旨は婉曲的暗示的。
  • 起訴状に要約適示するには相当詳細にわたらなければ趣旨が判明し難い場合には、脅迫文書の全文記載と大差ない。
  • 被告人の防御に実質的な不利益を生ずる虜もなく256条6項に従い、起訴を無効とするものではない。

事件・判決のポイント

  • ストレートな脅迫ではなく、「わかってるだろうな・・・」というニュアンスの含んでいるような脅迫だったのでしょうね。全文引用しないとわかりにくい、というのがポイントです。

関連条文

刑事訴訟法第256条

公訴の提起は、起訴状を提出してこれをしなければならない。

② 起訴状には、左の事項を記載しなければならない。

一 被告人の氏名その他被告人を特定するに足りる事項

二 公訴事実

三 罪名

③ 公訴事実は、訴因を明示してこれを記載しなければならない。訴因を明示するには、できる限り日時、場所及び方法を以て罪となるべき事実を特定してこれをしなければならない。

④ 罪名は、適用すべき罰条を示してこれを記載しなければならない。但し、罰条の記載の誤は、被告人の防禦に実質的な不利益を生ずる虞がない限り、公訴提起の効力に影響を及ぼさない。

⑤ 数個の訴因及び罰条は、予備的に又は択一的にこれを記載することができる。

⑥ 起訴状には、裁判官に事件につき予断を生ぜしめる虞のある書類その他の物を添附し、又はその内容を引用してはならない。

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