法律

「任意捜査の有形力行使(最高裁昭和51.3.16)」をわかりやすく解説。

事件の概要

Xは物損事故を起こし、酒気帯びが疑われたため警察署で事情聴取されていた。

Xが警察署から逃げ出そうとした際に、巡査Yは両手でXの左手首をつかんだ。

Xが巡査Yに暴行を加えたため、公務執行妨害罪等で起訴された。

1審はXを無罪。(理由:巡査の制止行為は任意捜査の限界を超え、違法)

2審はXを有罪。

X上告。

判決の概要

上告棄却。

  • 強制手段(強制の処分)とは、個人の意思を制圧し、身体・住居等に制約を加えて強制的に捜査目的を実現する行為など、特別の根拠規定の必要なもののこと。
  • 強制手段(強制の処分)にあたらない場合でも、必要性・緊急性なども考慮した上で、具体的状況のもとで相当と認められる限度で許容されると解されるべき。
  • 本事案では、巡査の制止行為は任意捜査の限界を超えた不法な行為とはいえない。

事件・判決のポイント

公務執行妨害罪の成立には、まず「公務が適法」であることが必要です。

関連条文

刑法第95条(公務執行妨害及び職務強要)

公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

裁判所ホームページ(外部リンク)

最高裁判所判例集

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