目立つ「脱成長」論
最近、「脱成長」を主張する声をよく聞きます。
ベストセラーとなった「人新生の「資本論」」は、その典型的なもので、「脱成長」について唱えています。
その背景としてあるのは、地球温暖化など環境問題に対する危機感です。
「環境問題をここまで悪化させたのは、人間だ、環境問題はどうにかしなくてはいけない」
と主張しているのです。
そして、「環境問題をどうにかするために、今の資本主義経済のシステムから離脱しなくてはならない」と言うのです。
それが「脱成長」の思想です。
最近、このベストセラーに限らず、国内でも世界的にもこういった主張を多く聞きます。
果たして「脱成長」は正しいのか?
では、この「脱成長」論は果たして正しいのでしょうか?
これについては、柿埜真吾さんという若い学者が真っ向から反論しています。
非常に興味深いので、柿埜さんの主張を引用します。
だいたい脱成長を唱える方というのは、経済成長によって市民が使い尽くされる、どんどん世の中が悪くなっているという風に主張されている方が多いんですけれども、温暖化であと十何年で地球が終わるとかそういった話をされている方が多いんですけれども、実際、歴史的な経緯を見るとむしろ逆に経済成長こそがそういう災害の被害を減らしてきたということが明らかになっている訳です。
印象で物事を語っているというところがある。
それではちょっといけないだろうということで反論を書かせていただいたということです。
You Tube堀江貴文ホリエモン「成長なくして人類の発展はありえない!「脱成長」への正面からの異議申し立て!【柿埜真吾×堀江貴文】」
経済成長こそが、地球温暖化などの環境問題を解決する、と言うのです。
また、同様の内容について社会学者の宮台真司氏も指摘されています。
脱成長主義者っているよね。あるいは極端な場合、脱資本主義者。
これもデータで徹底的に論破されるんですよ。
リーマンショックの時に世界中大変苦しんだでしょ?
リーマンショックの3倍から4倍成長を落としたとしても実はCO2の削減から見ると、全く焼け石に水でどうにもならないんですよ。
You Tube堀江貴文ホリエモン「民主主義の適切人口は3万?日本は民主主義に不向きな国なのか【宮台真司×堀江貴文】」
脱資本主義者の主張に客観的な根拠がないことを言われています。
資本主義が良いのか悪いのか論争は、歴史的にも度々繰り返されています。
そして、そういった問題は学問的には森嶋通夫教授の時代に終結しているのです。
それでも何度も何度も出ては消えを繰り返しているのです。
ノイジーマイノリティに左右されてはいけない!
これらの「脱成長」を唱える人たちはノイジーマイノリティということができるでしょう。
しかし、彼らの声というのはメディア受けしますし、それが国の政策を動かすこともあります。
地球温暖化対策に関する一連などは、かなりの部分、彼らの主張「的」なものが事業化・予算化されています。
スタートアップやベンチャーにこそ投資を!
結論、行政が「資本主義」というシステムを信頼していれば、無駄な予算は使わなくて済むのではないか、と思うのです。
同様の予算をむしろスタートアップやベンチャーに投資をした方が、よっぽど国づくり、未来づくりには、「生きたお金」なのです。
なので、行政のスタンスとしては、「脱成長」論に左右されずに、おかしな環境政策にお金を注ぎ込むのはやめて、スタートアップやベンチャーに期待するべきなのです。