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ナショナルトラスト運動をわかりやすく解説

ナショナルトラスト運動とは?

ナショナルトラスト運動とは?

国民が自らのお金で景勝地などを買取り、守るなどして次の世代に残す運動(社会貢献活動)のことです。

ナショナル(National)には「自然」、トラスト(Trust)には「信託財産」の意味があります。

1895年にイギリスで歴史的建築物や景勝地の保護を目的として設立されたボランティア団体「ナショナル・トラスト」がナショナルトラスト運動の始まりです。

日本のナショナルトラスト運動

日本のナショナルトラスト運動の始まりは、1964年に神奈川県鎌倉市御谷地区を開発から守るべく、住民らが募金活動を行い、開発対象土地を購入するという運動だと言われています。

しかしながら、イギリスの本家ナショナルトラスト運動の起こった1895年の1年前である1894年に日本でもナショナルトラスト運動があったのです。

一万円札の肖像でお馴染みの福澤諭吉が故郷である大分県中津市の景勝地耶馬渓の「競秀峰」が売りに出された時に、「競秀峰」の景観が壊れることを危惧し、私財を投じて、この土地を買いました。

これが日本におけるナショナルトラスト運動の始まりという説もあります。

「競秀峰(大分県中津市)」

本家よりも先取りするとは日本が誇る福澤諭吉先生、さすがです。

裏話として、福澤諭吉は1872年に発売した「学問のすゝめ」が当時の大々ベストセラーになったことが背景としてあるようです。

その印税収入たるや相当なものがあったはずです。

「学問のすゝめ」の売上の一部が「競秀峰」の購入費に回っていたかもしれません。

・・・とはいえ、故郷の景観を私財を投じて守った福澤諭吉の功績は素晴らしいですね。

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