海外渡航の自由とは？
海外渡航の自由とは？
外国に旅行する自由のことです。
判例・通説では憲法22条2項に規定されているとされています。
| 憲法第22条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。 ② 何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。 |
海外渡航の自由は、「経済的自由」と「精神的自由」という複合的な性格を持っています。
学説
海外渡航の自由については、判例・通説では憲法22条2項が根拠とされていますが、学説によって様々な立場があります。
- 22条2項説：「移住の自由」に含まれるとする説
- 22条1項説：「居住、移転の自由」に含まれるとする説
- 13条説：幸福追求権の一種として「海外渡航の自由」が保障されるとする説
判例
海外渡航の自由に関する判例として、「旅券発給拒否事件」があります。
【事件】旅券発給拒否事件
【判旨】
- 「外国に移住する自由（憲法22条2項）」は外国へ一時旅行する自由も含まれるが、公共の福祉のための合理的制限に服する
- 旅券法で旅券発給を拒否する規定を設けたのは、公共の福祉のための合理的な制限で、憲法に違反しない