学校が考える不登校の問題点
文科省の統計によると現在(直近データ平成30年)、不登校児は国内で約20万人いることが分かります。
大体、子ども全体の約2、3%程度なので、クラスに1人いるかいないかぐらいかと思います。
それでも、大きな問題です。
大きな問題ということで、学校は不登校問題に取り組みます。
学校はどう考えるかというと、不登校児には「教育を受ける権利」が保障されていない、と考えるのです。
「教育を受ける権利」は憲法でも保障されている権利です。
憲法第二十六条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
この権利はとても重要な権利です。蔑ろにされてしまってはいけません。
ただ、不登校の問題となれば、問題は少し違います。
不登校の本当の問題点
不登校児には、それぞれの問題があって、学校に行けれません。
文科省の上記と同じ統計データによれば、不登校の原因は大きく、学校生活に起因するものと家庭環境に起因するものの二つに分かれます。
家庭環境に起因するものの中には、不登校児本人が学校に行きたいけど、行けない理由があるものが含まれます。
こういった不登校には、学校として支援のしようもあると思いますので、ここでは取り上げません。
問題は、学校生活が原因で不登校になった事例です。
これについては、無理矢理学校に来させようとするのは、不登校児本人をさらに傷つけることにもつながります。
それでは、不登校が解決しないだけでなく、不登校児本人の権利を大きく侵害している可能性すらあります。
憲法第十三条 すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。
最も重要と言われることもある憲法第十三条です。
子どもと言えど、人権の主体として尊重する態度があれば、不登校児の声に耳を傾け、無理矢理学校に引っ張り出し、嫌な思いをさせることもないでしょう。
不登校児であっても、権利は尊重されるべきということを忘れないで、教職員には日々の学校運営をしてもらえればと切に願います。