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通常共同訴訟とは?わかりやすく解説

通常共同訴訟とは?

通常共同訴訟とは?

通常共同訴訟とは、共同訴訟の一形態で、本来個別の訴訟提起により審判される複数の請求が便宜的に一つの訴訟手続に併合されているもののことになります。

通常共同訴訟では、各共同訴訟人と相手方との間で判決の合一確定の必要性はありません。

民事訴訟法38条に規定されています。

民事訴訟法第38条(共同訴訟の要件)
訴訟の目的である権利又は義務が数人について共通であるとき、又は同一の事実上及び法律上の原因に基づくときは、その数人は、共同訴訟人として訴え、又は訴えられることができる。訴訟の目的である権利又は義務が同種であって事実上及び法律上同種の原因に基づくときも、同様とする。

要件

通常共同訴訟の要件は、次のとおりです。

  • 主観的併合要件
    • 「訴訟の目的である権利又は義務が数人について共通であるとき」(38条前段)(例:土地共有者数人による不法占拠者に対する明渡請求)
    • 「同一の事実上及び法律上の原因に基づくとき」(38条前段)(例:同一事故による被害者数名の損害賠償請求)
    • 「訴訟の目的である権利又は義務が同種であって事実上及び法律上同種の原因に基づくとき」(38条後段)(例:アパートの賃貸人の各賃借人に対する賃料増額請求)
  • 客観的併合要件
    • 各請求が同種の手続きによることができる
    • 併合が禁止されていない
    • 各請求について受訴裁判所が管轄権を持つ
  • その他訴訟要件
    • 一般の訴訟要件の具備

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