法律

「訴因変更の要否(最高裁昭和46.6.22)」をわかりやすく解説。

事件の概要

Xは車を暴走させ、前方車に追突した。

Xは業務上過失致傷罪で起訴。

起訴状に記載の訴因は

「クラッチペダルから左足の踏み外し」

であった。

1審は訴因変更を経ずに

「ブレーキをかけるのを遅れた過失」

を理由にXを有罪とした。

2審も1審判決を維持。

Xは上告。(訴因変更なしに、異なる態様の過失認定はできないと主張)

判決の概要

破棄差戻

  • 「ブレーキをかけるのを遅れた過失」と「クラッチペダルから左足の踏み外し」は、明らかに過失の態様を異にしており、被告人に防御の機会を与えるため訴因の変更手続を要する。

事件・判決のポイント

  • 最初は「踏み外し」だったのに、「過失」にされたのですから、それでは被告人にとって不利益ということです。

関連条文

刑事訴訟法第312条

裁判所は、検察官の請求があるときは、公訴事実の同一性を害しない限度において、起訴状に記載された訴因又は罰条の追加、撤回又は変更を許さなければならない。

② 裁判所は、審理の経過に鑑み適当と認めるときは、訴因又は罰条を追加又は変更すべきことを命ずることができる。

③ 裁判所は、訴因又は罰条の追加、撤回又は変更があつたときは、速やかに追加、撤回又は変更された部分を被告人に通知しなければならない。

④ 裁判所は、訴因又は罰条の追加又は変更により被告人の防禦に実質的な不利益を生ずる虞があると認めるときは、被告人又は弁護人の請求により、決定で、被告人に充分な防禦の準備をさせるため必要な期間公判手続を停止しなければならない。

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