法律

「令状による差押えの範囲(最高裁昭和51.11.18)」をわかりやすく解説。

事件の概要

被疑者Xは恐喝の疑いが持たれており、

警察官は、奈良簡易裁判所 に対して、

捜索差押許可状の発付を請求し、その後、発付された。

捜索の中で、恐喝とは別件、賭博の証拠が出てきたため、差押え。

Xは、賭博開帳図利で起訴

1審はメモを証拠採用。

2審は、メモは違法収集証拠とし、排除。

検察官が上告。(メモの収集は適法と主張)

判決の概要

破棄自判

  • 本件捜索差押許可状は、恐喝被疑事件につき発せられたものであるが、本件メモにより、組織内容と暴力的性格を知ることができるので、被疑事件の証拠になると認められる。
  • 憲法35条などでは、差押は令状による旨定められているが、令状に明示されていない物の差押が禁止されるばかりでなく、捜査機関が専ら別罪の証拠に利用する目的で差押許可状に明示された物を差し押さえることも禁止されるものというべき。
  • 本件メモは別罪(賭博被疑事件)の直接証拠となるものではあるが、捜査機関が専ら別罪の証拠に利用する目的で差押えたと見るべき証拠は、存在しない。

事件・判決のポイント

結論ありきの判決に見えなくもないですが、

「専ら別罪の証拠に利用する目的」でなければ、

違法収集証拠ではない、という最高裁の判断になります。

関連条文

憲法第35条 

何人も、その住居、書類及び所持品について、侵入、捜索及び押収を受けることのない権利は、第三十三条の場合を除いては、正当な理由に基いて発せられ、且つ捜索する場所及び押収する物を明示する令状がなければ、侵されない。

裁判所ホームページ(外部リンク)

最高裁判所判例集

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