なぜ地方議会は面白くないのか?
自分の住んでいるまちの議会を見たことがある人はどれぐらいいるのでしょうか?
自治体職員であれば、仕事に関係があるので、議会を見たこともあるでしょうが、一般市民で議会を見たことがある人はほとんどいません。
議会を見たことがない、興味がないことの一番大きな理由は、「面白くないこと」ではないでしょうか?
自分の住んでいるまちの重要なことを決めていくのが議会です。
本当であれば、興味関心があるはずです。
しかし、議会が驚くほどに面白くないことで、市民はそっぽを向いてしまっています。
なぜ、議会はこれほどまでに面白くないのでしょうか?
それは、綿密に打ち合わせを重ね、台本通りのやり取りしかしないからです。
台本をただ読むだけ。それも内容も面白くない台本です。誰がそんな議会を見るでしょうか?
一度、議会の事務をする担当者に、会議の場でこのことについて聞いたことがあります。
「なぜ、議会は台本を読むだけで、面白くないのですか?」
担当者は、「その場、その場で回答をすると議論が深まらないから」と答えました。
果たして本当にそうなのでしょうか?
仮に議論が十分に深まらなかったとしても、民主的にまちづくりをしていく上で、議会が面白くなく、誰も興味を持っていないことの方が、問題としては根深いのではないでしょうか?
議会を面白くすることが最優先事項!
少しでも議会を面白くすることで、市民が議会に興味を持ち、市の重要事項の決定に参加するべきだと思います。
市民の代表である議員が施策に参画しているではないか、とのことですが、市民が全く関心を示さない議会はとても大きな問題です。
議会の運営上の問題だけでなく、市政運営上のとても大きな問題です。
市民が自分のまちのことに興味を持たないというのは、行政への無関心、さらには社会への無関心につながります。
自身が社会の構成員としての自覚に乏しくなります。
未来あるまちづくりをしようと思えば、まずは議会を面白くすることです。
議会を面白くするためにはどうしたら良いか?
台本を無くせとは言いませんが、議員、市執行部の発言の自由度をもっと高めるべきです。
議事録に残るからという理由で、台本通りにしか回答のできない市の執行部がほとんどです。
台本にない質問をしてきた議員に対して、悪口を言う市執行部もいるぐらいです。
台本にない質問は全く問題ありません。
問題なのはそれを許さない議会と市執行部です。
自身の保身のために、傷つきたくないために、台本通りのやり取りしかしない。
そのようにして、市民は政治やまちづくりから興味がなくなっていきました。
選挙の投票率、若者の政治離れと色々とメディアで問題は取り上げられますが、まずは市議会を面白くする努力をしてみるべきではないでしょうか?
その一歩はとても簡単です。今よりも議会でのフリートークを許容することです。
しようと思えば今日からでも始めることができます。
議会を面白くすれば、今よりも民主的なまちづくりに近づくはずです。