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「道路管理の瑕疵-故障車の放置(最高裁昭和50.7.25)」をわかりやすく解説。

事件の概要

昭和40年10月、和歌山県内を走る国道170号線で、大型貨物自動車が事故を起こし、路肩に駐車した。

これを放置し、約87時間後、Aは、原付自転車を運転し、故障車の後部に激突、即死した。

Aの両親XらはY1(運転手)、Y2(Y1の使用者)、Y3(和歌山県)に対して、損害賠償請求訴訟を提起した。

  • Y1(運転手)に対しては、民法709条
  • Y2(Y1の使用者)に対しては、民法715条、自動車損害補償法3条
  • Y3(和歌山県)に対しては、国家賠償法2条、3条

それぞれの損害賠償請求の根拠は、上記の通りである。

第1審判決は、Y1の過失を認め、Y1及びY2に対する請求を一部認めた。しかしながら、道路管理の瑕疵は否定。

控訴審判決は、国家賠償法2条に該当するとして、Y3(和歌山県)の損害賠償責任を認めた。

Y3(和歌山県)が上告。

判決の概要

上告棄却

  • 本件事故発生時、○○土木出張所の道路管理に瑕疵があった。
  • 上告人(和歌山県)は、国家賠償法2条及び3条の規定に基づいて損害賠償する責任がある。

事件・判決のポイント

ポイントは、道路自体の管理の瑕疵ではなく、道路上の障害物に関して道路管理の瑕疵が問題とされているところです。

本件のような長時間の放置は、警察官等が行う規制措置とは別に、道路管理者の道路管理に瑕疵があるものとして、国家賠償法2条に基づき、国または公共団体が責任を負う、ということです。

言い分はあるにしても、87時間も故障車を放置するのは、さすがに道路管理者として、ダメですよね。

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