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本権説・占有説とは?わかりやすく解説

刑法が規定する窃盗罪の保護法益には、本権説と占有説の2通りあります。

  • 本権説:財物罪(窃盗罪など)の保護法益は、本権(所有権、質権、留置権など)にあるという説
  • 占有説:財物罪(窃盗罪など)の保護法益は、占有であるという説

判例は、かつては本権説の立場に立っていましたが、現在では占有説の立場にシフトしています。

本権説とは?

財物罪(窃盗罪など)の保護法益について、本権(所有権、質権、留置権など)にあるという説のことです。

本権説では、次のように考えます。

  • 刑法が保護するのは、民法で保護される権利で十分
  • 「他人の財物」は他人の所有物のこと
  • 242条の「占有」は、「権限ある占有」を指す

占有説とは?

財物罪(窃盗罪など)の保護法益について、占有にあるという説のことです。

占有説では、次のように考えます。

  • 現在社会においては所有と占有の分離が顕著で、財産秩序の保護を重要視すべき
  • 「他人の財物」は他人の占有物であり、他人の所有物に限らない
  • 242条の「占有」は、「占有一般」を指す

参考条文

刑法

第235条(窃盗) 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

第242条(他人の占有等に係る自己の財物) 自己の財物であっても、他人が占有し、又は公務所の命令により他人が看守するものであるときは、この章の罪については、他人の財物とみなす。

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