不法領得の意思とは?
不法領得の意思とは?
不法に領得(他人の財物を取得)する意思のことです。
①「他人の所有物を自己の所有物として」②「経済的用法に従って利用処分する」意思が、「不法領得の意思」になります。
具体例
例えば、後に返却するつもりであった一時的な無断使用は、「使用窃盗」として不可罰と考えられています。
しかしながら「使用窃盗」の場合であっても故意(「占有侵害の認識」)はあります。
よって、窃盗罪の成立要件が「故意」のみだと「使用窃盗」は有罪となってしまいます。
なので「使用窃盗」を無罪とするには、窃盗罪の成立要件に「不法領得の意思」を加えなければならないとされているのです。