コンコルド効果とは?
コンコルド効果とは?
投資済みの戻ってこない費用(サンクコスト)を惜しんで、「ここで止めると全てが無駄になる」と感じ、投資を止めることができないバイアスのことです。
本来であれば、投資済みの費用が戻ってこないことに気がついた「今」、その投資を止めることが、損失を最小限に抑えることのできる手段なのですが、「損切り」ができずにずるずると投資し続け、冷静な判断ができない状況に陥っているのが、「コンコルド効果」です。
コンコルド効果の元になった話
元々は、1970年代にイギリスとフランスが超音速ジェット旅客機「コンコルド」を共同開発した際に、莫大な費用がかかり、開発途中で費用が回収できないことがわかったにもかかわらず、「今開発を中止したら、これまでの開発費全てが無駄になる」という意見に引っ張られ、開発が続けられたことから、この名前が付けられています。
行政の判断でよくあるコンコルド効果
行政機関の公共工事における判断などで、よくこの「コンコルド効果」に陥っているケースが見受けられます。
例えば、極めて必要性の低い博物館が市長の強い希望で建設され始めました。
選挙によって、市長(新市長)が変わったとします。
市長が変わった時には、博物館の建設は始まっており、そこにつながる道路の整備なども着々と進んでいました。
さあ、市長(新市長)は博物館の建設を止めることができるでしょうか?
正解は「コンコルド効果」によってやめれないがほとんどなのです。
コンコルド効果に陥らないために、機会費用を考えるべき
「何かを選ぶ」際に考えなければならないのは「機会費用」です。
※機会費用:あることを行う場合に、仮にそれをせずに他のことをしていれば、代わりにどれだけの利益が得られたかということ |
例えば「大学進学」で考えてみます。
高校を卒業し、大学に進学したとすれば、仮に会社に勤めていれば、年収300万円×4年間で1200万円を得れたわけなので、機会費用(捨てたお金)は1200万円ということになります。
経営者は「機会費用」を考えなければいけません。
考えてはいけないものが「サンクコスト(埋没費用)」になります。
サンクコストを惜しむ気持ちはコンコルド効果から来るのです。
参考
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よろしければご覧ください。