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国家賠償法第1条をわかりやすく解説〜公権力の行使に基づく損害の賠償責任、求償権〜

条文

国家賠償法第1条【公権力の行使に基づく損害の賠償責任、求償権】

国又は公共団体の公権力の行使に当る公務員が、その職務を行うについて、故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる。

2 前項の場合において、公務員に故意又は重大な過失があつたときは、国又は公共団体は、その公務員に対して求償権を有する。

わかりやすく

「公務員が仕事でわざと人に迷惑をかけたら、国や役所がお金を払ったり、おわびをする。」ということです。

さらには、「公務員のしたことが悪質だったら、国や役所は公務員本人にお金を払わせれる。」ということです。

解説

憲法第17条の解説でも述べましたが、国家賠償法は面白い法律で、「公務員とは何か?」について考えるときに、とても良いヒントが判例含めて書かれています。

例えば、この条文のはじめに「公権力の行使に当る公務員」とあります。

公務員の仕事の本質は、「公権力の行使」です。「公権力を行使する」のが公務員の仕事です。

「公権力を行使する」というのはどういうことかというと、「税金を徴収すること」や「保育料を決定すること」、さらには「容疑者を逮捕すること」なんかも「公権力の行使」です。

ということは、法定されていない「まちの観光PRをCMで流すこと」は「公権力の行使」と言えるのでしょうか?中々そうとは言えませんよね。

このように、条文のはじめの一言をとっても、公務員のあり方や公務について考えさせられます。

それはそれとして、ここで述べておきたいのは、「公務員よ、萎縮するな」ということです。

公務員が、全体の奉仕者として仕事をする分には萎縮をする必要はありません。

なぜなら、「故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えたときは、国又は公共団体が、これを賠償する責に任ずる」とあるからです。

責任は、雇用主である「国や役所」が取ってくれます。

そして、「故意又は重大な過失があつたときは」公務員個人が責任を負うこともありますが、これはよっぽどのことです。

よっぽど悪意を持って人に迷惑をかけた時や犯罪にもなるような行為を行った場合がこれに当たります。

公の事を考え、仕事をする分には萎縮する必要はありません。

なので、少し脱線しますが、訴訟保険なんかも本当は入らなくても良いのです。

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