京都市の概要
場所:京都府南部
人口:約1,395,500人 (令和3年7月現在)
面積:828㎢
京都市の財政状況
【資産の部】 3兆6,506億円 | 【負債の部】 1兆6,726億円 【純資産】 1兆9,780億円 |
自治体の財政状況を正確に掴むためには、バランスシートを見る必要があります。
京都市の場合は、確かに負債は多く、純資産率は低めですが、固定資産等資産はたくさんあります。
そのため、直ちに財政破綻ということはありえません。
固定資産の売り払いをすれば、債務は十分に返すことができるからです。
ではなぜ、「財政破綻」報道がされるのでしょうか?
報道であるのは、以下の点です。
- 2021年度からの5年間で、2800億円の財源不足が見込まれる。
- 7年以内に、企業の倒産にあたる「財政再生団体」に転落する恐れがある。
このまま何もしないと財源不足があるとのことですが、京都市の資産状況からすると2800億円の資産捻出は容易と言えます。
企業の倒産にあたる「財政再生団体」に転落というのは、正直言って、現実的ではないでしょう。
経常収支比率(家計で言うところのエンゲル係数)は、97.7%(H30)と高く、人件費率22.0%(H30)、扶助費率27.3%(H30)と高いため、人件費の見直しや事業精査は必要です。
そのための行財政改革は大切なことです。
扶助費の高さは、やはり観光地の宿命かもしれません。
京都市の特徴
京都市は、首都が東京に遷都されるまで、1000年以上日本の首都として、存在してきました。
言わずと知れた観光のまちで、市内は年中観光客で賑わいます。
そのため、コロナによるダメージも他自治体に比べ、大きいものとなりました。
また、京都大学などの学校も数多く、日本を背負う人材を数多く輩出しています。
「財政破綻」報道は、少しオーバーヒート気味です。
それよりも、日本を背負う優秀な人材が数多くいることから、
ぜひ京都大学の学生はじめ、若い人たちの力をかりたまちづくりに取組んでほしいです。
「知」は京都にあり。
京都の未来は決して暗いものではないはずです。