法律

民法第110条をわかりやすく解説〜権限外の行為の表見代理〜

条文

第百十条 

前条第一項本文の規定は、代理人がその権限外の行為をした場合において、第三者が代理人の権限があると信ずべき正当な理由があるときについて準用する。

わかりやすく

前条第一項本文の規定(代理権を与えた旨を表示した者は、その代理権の範囲内で責任を負う)は、代理人が権限外の行為をした場合、第三者が代理人の権限があると信じることに、正当な理由がある時、準用する。

解説

要件・効果

本条文の要件は、以下のとおりです。

  • 基本代理権
  • 越権行為
  • 代理人の権限があると信ずべき正当な理由

本条文の効果は、以下のとおりです。

  • 第三者との間でした行為について責任を負う

条文の適用範囲

また、本条文の適用範囲としては、以下のケースがあげられます。

  • 法定代理(大判昭17.5.20)
  • 夫婦の日常家事に関する法律行為と信ずるにつき、正当な理由がある場合(本条文が類推適用)(最判昭44.12.18)

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