法律

民法第145条をわかりやすく解説〜時効の援用〜

条文

第百四十五条(時効の援用)
時効は、当事者(消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者を含む。)が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。

解説

「援用」とは「自己の意思表示をすること」で、本条文では、「当事者が時効について自身の意思表示をしなければ、裁判することができない」と定めています。

本条の趣旨は、当事者意思の尊重にあります。

時効による利益も当事者に「受益の意思があるか否か」が重要ということで、本条文が設けられています。

条文通り、援用権者は「当事者」ということですが、括弧書きにあるように「消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利の消滅について正当な利益を有する者」を含みます。

援用の効力については、相対的効力であり、他の援用権者には影響しません。

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