法律

刑事訴訟法第218条をわかりやすく解説〜令状による差押え〜

条文

第二百十八条 検察官、検察事務官又は司法警察職員は、犯罪の捜査をするについて必要があるときは、裁判官の発する令状により、差押え、記録命令付差押え、捜索又は検証をすることができる。この場合において、身体の検査は、身体検査令状によらなければならない。

③ 身体の拘束を受けている被疑者の指紋若しくは足型を採取し、身長若しくは体重を測定し、又は写真を撮影するには、被疑者を裸にしない限り、第一項の令状によることを要しない。

④ 第一項の令状は、検察官、検察事務官又は司法警察員の請求により、これを発する。

⑤ 検察官、検察事務官又は司法警察員は、身体検査令状の請求をするには、身体の検査を必要とする理由及び身体の検査を受ける者の性別、健康状態その他裁判所の規則で定める事項を示さなければならない。

⑥ 裁判官は、身体の検査に関し、適当と認める条件を附することができる。

わかりやすく

警察や検察は、犯罪捜査をするときは、裁判官の発する令状により、差押えや捜索をすることができる。身体検査は、身体検査令状が必要。

③ 被疑者の身体検査等は、裸にしなければ、令状はいらない。

ということです。

解説

警察官が「おしっこを取る」(強制採尿)時に、関係してくる条文です。

「おしっこ」に対する裁判所の考え方ですが、「おしっこ」は老廃物であり、無価値物であるから、医学的な方法を取れば、取っても良いとなっています。

「おしっこ」に対して、「血」ですが、「血」は体の一部であり、「おしっこ」とは違うと言います。

「おしっこを取る」時は、捜索差押許可状が必要です。

「血を抜く」時は、鑑定処分許可状と身体検査令状が必要です。

強制採尿だから、こういった議論になるのですが、被疑者にたくさん水分を与えて、話しているうちにおしっこを催すのを待つという手もあるのではないでしょうか?

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