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行政事件訴訟法第14条をわかりやすく解説〜出訴期間〜

条文

第十四条(出訴期間) 

取消訴訟は、処分又は裁決があつたことを知つた日から六箇月を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
2 取消訴訟は、処分又は裁決の日から一年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
3 処分又は裁決につき審査請求をすることができる場合又は行政庁が誤つて審査請求をすることができる旨を教示した場合において、審査請求があつたときは、処分又は裁決に係る取消訴訟は、その審査請求をした者については、前二項の規定にかかわらず、これに対する裁決があつたことを知つた日から六箇月を経過したとき又は当該裁決の日から一年を経過したときは、提起することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。

解説

趣旨・定義

本条文の趣旨は、「国民が行政事件訴訟による権利利益の救済を受ける機会を適切に確保する」点にあります。(最判平24.11.20)

1項中「処分があったことを知った日」とは、

  • 処分のあったことを現実に知った日(最判昭27.11.20)
  • 処分内容の詳細や不利益性等の認識まで要するものではない(最判平28.3.10)

のことになります。

出訴期間の起算日

出訴期間の起算日については、原則は民法140条の規定から初日不算入となりますが、特別の定めがある場合には、本条文の解釈問題になります。

判例は、審査請求をした者の出訴期間について、裁決があったことを知った日又は裁決があった日を初日とし、これを期間に参入すべきとしたものがあります。(最判昭52.2.17)

訴えの変更があった場合、出訴期間の起算日は、特段の事情がない限り「訴え変更時」が基準となります。(最判昭61.2.24)

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