インドでの衝撃
インドに一週間ほどの旅行に行ったことがありますが、
カルチャーショックを受けました。
高速道路を牛が横断していたり、自動車がなぜかスズキばかりだったり、
トイレに紙がなかったり、どこに行っても人がとてつもなく多かったり、
・・・見ること全てが新鮮で衝撃でした。
物乞いの多さもとても強く印象に残りました。
日本人である我々によって来ては、お金をくれと言います。
物乞いには子どもや障害者も数多くいました。
日本に帰った後、数年経ち、児童福祉や障害福祉に仕事で関わるようになって、
インドでの出来事を度々思い出すようになりました。
インドの物乞いは「たくましい」
インドの物乞いはとても「たくましい」のです。
子どもであっても障害者であっても。
みんなガンガン話しかけて来ます。ルピー、ルピーというのです。
日本の子どもや障害者を見ているとやはり総じてインドとは異なります。
「たくましさ」を感じることはまずありません。
虐待を受けた子どもたちや障害を持っている子どもたちと接して
「たくましい」と感じた人はいません。
なぜなのでしょうか?
インドにはカースト制度という身分制度がいまだに残っています。
生まれながらに社会的な位置というのは、いくらか決まっています。
それでも、必死になって生きて、かつ「たくましく」生きるのです。
「たくましい」の環境のおかげ
インドの物乞いが「たくましい」理由の一つに、
「どうにかしなければならない環境」があるように思います。
インドの物乞いは「どうにかしなければ」生きていけません。
どうにかならなければ、生きていくことはできません。誰も助けてくれません。
自分と家族が生きていくには、何とかしなくてはいけないのです。
日本はというと「どうにかならなく」ても生きていけます。
すぐに行政が助けてくれます。児童福祉も障害福祉も生活保護もあります。
何とか生きていけます。どんな人でも生きていくことはできます。
インドと日本の差は何かと言うと、「どうにかしなければならない環境」の有無なのです。
「どうにかしよう」と思える環境にあることが「たくましさ」を生む要因なのです。
日本の行政のあり方も考えさせられます。