表現内容中立規制とは?
表現内容中立規制とは?
表現内容中立規制とは、ある表現について時・場所・方法を理由に制限する規制のことです。
具体的には選挙での戸別訪問に関する表現の規制などがあげられます。
表現内容中立規制は、憲法21条に関係し、問題となってきます。
憲法第21条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。 ② 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。 |
表現内容中立規制の具体例として、次のものがあげられます。
- 街頭演説
- ビラ配り・ビラ貼り
- 屋外広告物の掲示
- 選挙での戸別訪問
表現内容規制と表現内容中立規制について
表現内容中立規制の理解を深めるために、表現内容規制について合わせて整理をしていきます。
表現内容規制と表現内容中立規制の意味・例については以下のように整理されます。
意味 | 具体例 | |
表現内容規制 | ある表現について伝達するメッセージを理由に制限する規制 | 名誉毀損に関する表現の規制など |
表現内容中立規制 | ある表現について時・場所・方法を理由に制限する規制 | 選挙での戸別訪問に関する表現の規制など |
表現内容規制と表現内容中立規制の憲法上の審査基準は次のように整理されます。
違憲審査基準 | |
表現内容規制 | 最も厳格な審査基準 |
表現内容中立規制 | より緩やかな審査基準 |
このように表現内容規制は「厳格な審査基準」、表現内容中立規制は「より緩やかな審査基準」を適用して違憲審査を行う「表現内容規制・内容中立規制二分論」を採る立場があります。