法律

「議長の職務行為の適法性(最高裁昭和42.5.24)」をわかりやすく解説。

事件の概要

昭和29年9月、佐賀県議会において、予算案に反対する議員Xが質疑を行なっていたところ、賛成派の議員からXに対する懲罰動議が出された。

議員Xは、懲罰動議が出された場合、規則に基づき先議すべきと主張。

しかしながら、議長は懲罰動議の先議をせず、Xに予算案質疑続行を指示。

その後、賛成派の議員から、質疑打ち切り、全議案一括採択の動議が出された。

議長は、これを賛成多数により可決されたとして、全議案の一括採択を行なおうとした。

そのため、Xは仲間とともに、議長席付近にかけより、議長マイクのコードを引っ張り、椅子を揺さぶるなどの行為を行なった。

Xらは、公務執行妨害罪で起訴された。

1審、2審は同罪の成立を肯定。

Xら上告。

判決の概要

上告棄却。

  • 議長の職務行為が適法でなかったとしても、刑法が保護する職務行為である。
  • 議長の職務行為を妨害したXらの行為は公務執行妨害罪が成立する。

事件・判決のポイント

仮に、適法でない職務行為であっても、暴力等を用いてはいけないということです。

同じ裁判で争うにも、刑事事件ではなく、民事事件として、議長の職務行為を争えば良かったのかもしれません。

その場では、そんな冷静に判断できないでしょうが。

関連条文

刑法第九十五条(公務執行妨害及び職務強要) 

公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

2 公務員に、ある処分をさせ、若しくはさせないため、又はその職を辞させるために、暴行又は脅迫を加えた者も、前項と同様とする。

事件データ・全文

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