被災地のことをどこまで考えているのか?
昨今、地震や風水害など国内で災害が頻発しています。
大規模な災害が発生すると、被災自治体は、災害対応のキャパを超え、国内の他自治体に応援を要請します。
そして、現地に職員が派遣され、災害対応にあたることになります。
しかしながら、その派遣の仕方に問題があります。
派遣元の自治体は、自分たちの自治体の都合もあるため、短期での派遣が多くなります。
早ければ、2、3日で職員が交替することもあるのです。
これでは、何のために派遣されているのか分かりません。
形式だけの職員派遣になっていることがよくあります。
被災地が求めていること
派遣の目的は、「被災自治体の災害対応、その後の復興」にあります。
であれば、派遣元の都合で、形式だけの短期派遣は、被災自治体からするとプラスには働きません。
被災自治体は、被災自治体の職員と同じように責任を持って、事務従事する職員の派遣を望んでいます。
無責任な形式だけの派遣は望んでいません。
付き合いや体裁を整えるための派遣は、被災自治体にとって何の役にも立ちません。
真に必要とされる被災地支援とは?
なので、もし本当に、被災地のことを考えて、派遣をするのであれば、
派遣元の自治体は、ある程度、組織としての犠牲を伴いつつも、
責任感のある優秀な職員を、一定の期間、派遣するべきです。
派遣元自治体の都合や内部事情を顧みず、被災自治体での貢献を最優先に考え、派遣をする必要があります。
そして、そうした方が、結果として、派遣元の自治体にとってもメリットがあるはずです。
昨今の国内事情を見ると、被災しない自治体はほとんどありません。
被災自治体で本気で働いた職員のノウハウは、派遣元自治体でも、今後活きてくるでしょう。
また、逆に被災した時には、派遣先の自治体から、真に必要な応援を得ることができるかもしれません。
目先の内部事情や形式だけの取り組みにするのは、とても勿体ないです。
被災時の応援は、お互い様です。
狭い行政区域にとらわれず、大きく公のために働く自治体職員でありたいですね。