全国の市町村長には様々なタイプの人がいます。
リーダーシップがあり、華があり、話題性のある首長がいる一方、行政官僚あがりの公務員気分の首長も多くいます。
とある県では県職員出身の首長が、県内市町村の半数以上を占めています。
「県の天下り先」と揶揄されることもあります。
それはさておき、問題は首長に「リーダーとしての資質があるかどうか」です。
二つの実在する自治体を比較してみます。
一つは、長年の公務員の習慣が抜けず、事務方的な仕事をし、前面にあまり出てこない、議会でも答弁は人任せの首長です。
もう一つは、民間出身の首長で、前例踏襲を止め、行政とは何かを問いながら、前面に出て、仕事をする首長です。
福祉や税務なのど仕事を大事にし、人の嫌がる「滞納整理」の仕事も積極的に行います。
首長が「滞納整理」する必要は本来ないのですが、首長が定期的に最前線で滞納者に説得する姿を見せるため、担当職員もモチベーションが上がります。
担当職員からも尊敬されています。
どちらが良いかは一目瞭然ですよね。
実際には、前者の首長が多く、後者は一握りです。
しかし、より良いまちづくりとそのための組織づくりには、少数派である後者の方が、断然有利です。
嫌な仕事でも「忘れていない」「大事な仕事」というメッセージを発しているところが、尊敬される理由です。